災害の時の食事を「災害食」といいます。


非常用炊き出し袋

この袋は、災害時に限られた水を有効に使って、家庭の中で備蓄されている普段の「お米」を洗わずに規定量(袋に印刷済みのガイドライン)を参考に「お米」を入れて、水(清水・ジュース・お茶まど)を入れて空気を抜いて、付属の輪ゴムで10回ほど縛って、30分間放置したのちに、ふろの残り水などを使って、カセットコンロの上でボイルすると「普段食べているごはん」を確保できます。

詳しくは付属のマニュアルを参照ください。

取扱い場所:座間市役所ほほえみショップ・LINKS・かざぐるまなど

20枚入り(マニュアル・輪ゴム付き)

     300円(税込み)


 多くの人は「非常食」と「災害食」という区別が良くわからないのはないでしょうか?

 「非常食」というのは、非常の場合に一時(いっっとき)を過ごすための食物を指します。

 たとえは、あなたが登山に行きます。万一、天候の急変で日程が何日か伸びてしまうことに備えるため(まさしく非常時)口に入れる食べ物をいいます。

 基本的には短期間(数日間)です。火やあまり多量な水を使わないで口に入れることができる食べ物です。したがってその種類は限られて、範囲はお菓子なども含まれます。

 

「災害食」というのは、非常事態が長期にわたる場合を考えて、ある程度の栄養や、個々の体質にあった素材を使って調理や加工を加えて、災害を乗り越えて、次の活動につながるための食事を指します。

2011年3月11日に起きた東日本大震災などの広域で大規模災害の場合には物流が途絶えました。そのような場合には、手持ちの食材を可能な限り工夫をして「日常」に近い食事をすることが生き延びるために求められます。

 

 自治体が災害に備えて備蓄している、アルファー化米、カンパンの缶詰、クラッカー類、おかゆなどは栄養価よりも賞味期限の長いものを選択しますので変化に乏しく長期にわたって食べ続けることは困難です。

 

皆さんのご家庭で備蓄しているものは「非常食」でしょうか?それとも「災害食」でしょうか?

 

 次に、この首都圏を襲う災害は、何が来るかはわかりませんが、気象変動の激甚化を見れば大規模な水害かもしれません。また、30年間スケールの発生確率の高くなっている、都心南部直下地震かもしれません。いづれにしても、最後の頼りは「自助」が多く求められる事態になります。国は「プッシュ方式」で自治体へ支援物資を送り込みます。プッシュ式というのは、被災地のニーズには関係なく「多分困っているだろう」という過去の災害の経験によってとりあえず応急的に対応するものです。

 

 私たちは、水が必要になるのでこれは喜んで受け取ると思います。(空になったペットボトルは自治体が処分)しかし、食料は上級の組織からは入ってきません。これは、短期的には自助(最低3日分できれば7日分)で賄い、その間に、自治体が平時に協定を締結しているスーパーや食品取扱業者から供給を受けて、住民に配給するということが災害対応計画の根底にあるからです。

 3日間ならばなんとか自宅にある食品や備蓄品で乗り越えることができてもその先の保証はありません。その先はどうなるのか?ということです。

 

 ここで、出てくるのが「災害食」という工夫なのです。日本人の主食は「米」なのです。(中には米よりパンという方もいるかもしれません)これは、災害から生き延びるには最大の強みなのです。ただ、生では食べることができないという短所がありますが、最近はたいていの家庭には「カセットコンロ+ボンベ」があります。これを組み合わせれば難なく乗り越える可能性が出てきます。

特殊なポリプロピレンフィルム(耐熱性・高防臭性)の袋を使って自分の手で「災害食」を作ってみましょう。

 正しい知識で、正しい手順で行わないと、せっかくの食材が無駄になってしまいます。そのためにも、インストラクターの下で体験しましょう。

 

現在は、コロナの感染防御のために密の状態で食事をすることを避けるようにと言われています。本当は、参加した方々が「わいわいがやがや」としながら食べたいのですが今回は、自宅へお持ち帰りいただき食べていただきます。残念です。



 災害が起きた時に、大事なことは特別なものを食べるのではなく普段食べているものを食べられる状態を作ることが一番なのです。いわゆる、備蓄食品は、保存期間を管理しないとロスが出ます。災害時に「ごみ」を増やすことは復旧活動にも障害となります。コンパクトに乗り切ることが大事です。

 確かに、災害食は、ここ数年各食品メーカーの努力によって格段の進歩がみられることも事実です。特に、食物アレルギーに対しても研究が進みグルテンフリーの食物が販売されて以前に比べて心配なく食べることができるようになりました。日本人やアジア系の方々にとっては「米飯」が一番体に合っているといわれています。

 2020年初頭から、新型コロナウイルス(以下(COVID-19))が蔓延して非常事態宣言が発出して、生活にも大きな変化が出てきています。

従来は、災害に備えて避難所などでの緊急の炊き出しは、大きなサイズ(50人分)の「アルファー化米」をお湯または、水でもどして、フードパックに取り分けて配食するのが一般的でした。(COVID-19)により、大人数用の食物をしゃもじや箸、スプーンんで取り分けるとこは、感染リスクが高いということから、現在は小分けした、アルファー化米を配って、個々人が、お湯または水を入れて戻して食するいわゆる「個食」が推奨されています。

 アルファー化米とは、炊飯または蒸煮(じょうしゃ)などの加水加熱によって米の澱粉をアルファ化(糊化)させたのち、乾燥処理によってその糊化の状態を固定させた乾燥米飯のことです。加水加熱により糊化した米澱粉は、放熱とともに徐々に再ベータ化(老化)し食味が劣化しますが、アルファ化米はこの老化が起こる前に特殊な方法で乾燥処理を施した米飯です。アルファ化米は熱湯や冷水を注入することで元の米飯へ復元し可食の状態となります。白米に、フリーズドライした「具材」を混ぜ合わすことによっていわゆる「焚き込みごはん」のような食味の米食が提供されます。

 課題は、価格が高いことと、賞味期間の管理が必要なことです。

一般の在宅被災者への給食はなかなか届きません。その時に私たちはどのようにして災害初動期の食事を考え備えなければならないのでしょうか。私たちは、数をかけないで「米飯」、「パスタ」、「蒸しケーキ」、「副食類」が調理できれば、何も高価なものを備蓄しなくても良いのではないかということで、災害時の食事をできるだけ平時の状態で食べることを考えて「非常用炊き出し袋」というポリプロピレン製(以下PP)の袋を使って食材類を調理をして乗り切ろうという取り組みをしています。


非常用炊出し袋って・・・???



災害食を作り、食べる体験しよう


パスタもできます。マカロニサラダも
パスタもできます。マカロニサラダも