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2018年8月災害救援ボランティア講座が開催されました。

第1回の「災害救援ボランティア講座・県央・相模原講座」は、予定通り8月4日・5日・12日の三日間にわたって開催され事故もなく無事に終えることができました。この講習を修了すると、「セーフティー・リーダー(通称:SLと呼びます)」になることになります。

 

 受講者数は、新規受講者13名+SL会員スキルアップ受講者が8名の合計21名となりました。SL会員スキルアップ受講者というのはすでにSL講座を終わり地域で活動しているメンバーが、減災活動、災害対応活動のスキルの維持並びに向上を目指して受講するものです。

 

 新規受講者の中で12日修了証が交付された人数は11名となりました。2名の方は都合により途中の課目を履修できなかったために次回の講座で補講を受けると修了証が交付されます。11名の新しいセーフティーリーダーの方おめでとうございます。

 

 新たに、地域で減災活動や災害対応活動に取り組む推進者として活動をしてください。今までの傾向を見ますと、受講生の約5割はこの講座を「防災教養講座的」に受講されせっかく学んでも地域での活動に参加されない例が多いのです。せっかく受講料を払い、かつ、貴重な土曜日、日曜日を犠牲にして受講されてのですからぜひ、地域の中で生かしてほしいと願っています。

 

 今回の講座は、座間市の全面的な協力、後援をいただき特に新しい消防庁舎・施設をほぼ独占的に使わせていただけた素晴らしい講座となりました。土日の開講をお願いしたために、神奈川県くらし安全防災局並びに座間市消防本部、消防署の方々には本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 

 初めての開催ということで、私たち事務局の準備不足、進行の不手際もあったと思いますが、次の講座では今回の反省を改善をしてより素晴らしい講座にしてゆきたいと思っています。

 

 幸い天候にも恵まれて恙なく進行することができました。

今回の講座のプログラムの編成は、午前中は「座学」などを中心とした科目、午後は、身体を動かして体験の中から学ぶという編成にしました。

ボランティア論、神奈川県の災害と被害予測、私たちを取り巻く災害の中からイメージをして発災後の3日間どのように生きるのか、ボランティアの安全衛生、火災の基礎、地域活動と学び・訓練などを座学で学びました。

 

 実技としては、普通救命講習、災害対応の技を学ぶ、応急手当(実技)、災害時に必要な技能を学ぶ(消火・救出・救助体験)などを行いました。

皆さん、それぞれの年齢、目的に合わせて実技を体験ました。

今回の消火訓練には、実際の炎を上げる機材を使った消火器操作、消火用水パックによる体験を行い、いままでの、水消火器では味わえない緊張感を体験することができるように考えました。救出体験では、マンションなどのベランダに設置されている避難ハッチから梯子を使って階下へ避難する用具や、5階の床面に設けられている避難ハッチをあけて避難用シューターを用いての体験も行いました。受講者には好評でした。

 

 12日の修了式では、公社SL災害ボランティアネットワーク代表から修了者に対して、修了証(カード)と座間消防署発行の「普通救命講習修了証」が手渡されました。3日間事故もなく無事に終えることができました。

 

 全国を見ますと、私たちと同じような目的をもって講座・訓練を行っている団体が数多くあります。それぞれ団体のポリシーをお持ちになられて取り組まれていると思います。

 わたしたちは「災害救援ボランティア」として自分達に災害の時になにができるのか、また、平時から「減災活動や災害対応活動」の伝道者としてどのように取り組んでゆかなければならないのか、地域の市民の中に入って一緒に活動できる(わざ)ノウハウを伝え少しでも災害の被害が少なくなるように特に、「減災活動」に重きを置いています。この講座を修了しても「資格」というものを設けていません。これは、23年前に当団体が発足して以来、基本的なポリシーとして貫いてまいりましたし、今後もこの方針を堅持してゆくつもりです。

 

 そもそも市民活動者がボランティアをするなかで「資格」というものが必要なのか?ということです。消防団を見てください。この活動は究極のボランティア活動だとみていますし、見習うべき対象だと思います。彼らの活動には「資格」というものはありません。

 

 私たちと共に活動している中には専門的スキルを持たれている方もおられます。例えば、看護師、介護福祉士、ケアマネなどの福祉・医療系の国家資格者です。一方では、技術系の資格を持たれている方もいます。建築士、測量士、をはじめ各種技術系の資格や講習修了者です。こうした方々は、一定期間の職務経験や資格試験などの審査を得て認められているわけです。

 

 これ等のいわゆる公的資格と我々のような民間団体がちょっと行った講習を受講して資格を与えるなどというわけにはいきません。そそもそも論として、ボランティアに資格がなじむのかということですね。「私たちは所詮ボランティアである」というプライドを持って取り組んでゆくことが大切だろうという思いで取り組んでいますことをご理解ください。

 

 この講座の運営にあたってくださった本部並びに、SLかながわ・県央相模原ネットワークのメンバーの皆様の方々にお礼を申し上げます。

 

 次回は、平成31年2月を予定をしています。決まりましたら当団体のホームページにてお知らせします。