第9回「ぼうさいカフェ」が終わりました

地震で割れてしまうだろうガラス類・・・イメージしてください。
地震で割れてしまうだろうガラス類・・・イメージしてください。

 2018年(H30年)1月16日から19日までの4日間にわたって座間市役所1階の市民ホールを会場として行われました「ぼうさいカフェ」は無事に終えることができました。

この事業は、座間市と協働事業として開催されています。

 

 1995年1月17日 早朝の阪神・淡路地方を襲った地震は、長さ約20キロ、幅約1キロという比較的限定的な範囲の地震でしたが、震度7というわが国で定められている最大の震度を示して大きな被害をもたらせました。何よりも地震直後の圧死、続く出火による延焼などで約6400人の方の「いのち」を奪ってゆきました。

 

 この地震が私たちへ示した最大の影響力は「都市型地震」における複合的な被災状況をまざまざと示したことです。当時の政府は、この地震の教訓を後世に伝えるために、1月17日を中心とした1週間を「防災とボランティアの日」として啓発活動を推進することにしました。この「ぼうさいカフェ」も総理府からの働きかけで市民に対して地震への備え、その後の生活への取り組みを啓発するためのイベントして始まりました。

 

 当時は、多くの自治体が呼びかけに応じて様々なイベントを行ってきました。年を経過するにつれてイベントは立ち消えてゆきました。私たちは、減災や災害対応の活動を啓発するためには、継続した取り組みが必要ではないかと思いながら今年で9回目のイベントに取り組みました。

 

 今年のイベントのテーマは、「備えよう地震に」ですが、特に「地震が来る前」に何をしておけばよいのかということを市民の方へ伝えようと思ってリアルな取り組みをしました。これが「減災活動」です。

 

何よりも安全な居住、生活空間を作るということです。やられないように備えるということです。

①家の耐震診断の実施とその判定への対応、

②家具や大型家電の固定、

③ガラスの飛散防止です。

 

特に、ガラスの飛散防止の取組みは、よりリアルな展示や実演の取り組みをしました。

このガラス扉の「ガラス」が揺れで割れてしまうというイメージが浮かばないのです。

 

最近は、地震の揺れに反応してガラス扉がロックされて中の食器類が飛び出さないようになる格納棚もあります。ところが、現実の地震の揺れは、中の食器が激しく揺れてその揺れによって食器やガラス、瓶類が扉のガラスを割ってしまうのです。

その模擬的な写真が上の写真です。このガラスの上を歩いてしまったらと思うと身の毛がよだつと思います。

残念ながら、会場へ来られた方の約90%の方は、ガラスの飛散防止をしていないのです。

深夜に発災して揺れと同時に電気はすべて切れてしまいます。その中で慌てて寝室から居間やリビングルームに出た瞬間にあなたは大きな傷を被う被災者となり「足手まといの人」になってしまうのです。家具の固定はされているのですが、食器棚のガラスまでは思いが及ばないのですね。

 

 

私たちは、会場にガラスフィルムを貼る体験ブースを出しました。10人に一人ぐらいの方は「やってみようかな」といって体験されますが、あとの方は「そうなの」で終わってしまいます。大丈夫なのかなと心配するのですが本人に意識がなければだめですよね。

 

何を買っておけばよいのですか?」という質問が多いのです。

 

災害が起きる前の「備え」をしてからの話なら何を準備したらよいのか、買っておけばよいのかを説明できますが・・・備え=買うという図式がどこかにあるのですね。

備えは、

①出す・・・(排泄の備え)

②飲む・・・(水の備え)

③食う・・・(食べ物の備え)

④電気の自助・(灯りと情報確保の備え)ですね。

 

これも優先順位があります。

「出す」ことを我慢できた人はいません。あなたもそうですね。

次に「飲む」ことは「いのち」です。人間は食べなくても水がある程度あれば生きることができます。「食べ物」は通常の家族のいる家庭には、どこかかき回せば1日、2日分程度の食べ物はあるはずです。

しかし、次の地震では、物流は止まります。最低でも5日分できれば1週間分のため物を備蓄する必要があります。災害時には、普段食べ慣れているものしか喉に通りません。

防災訓練で出される「非常用アルファー米」がどこにでもあるわけがないのです。また、あのようなものを食べ続けられるわけがないのですね。その時、どうしたらよいのかについて展示をして具体的な方法を説明しました。

どこのお家にも、お米はあるのです。この米を少ない水を活用して食べる方法こそが日本人の「食う」ための秘訣なのです。

市役所の地下1階の売店では「非常用炊き出し袋」がかなり売れたようです。どうか、いつ地震が来ても購入された「炊き出し袋」を使えるように練習しておいてください。

 

 最後に、電気です。来場された多くの皆さんは「懐中電灯はありますか?」と質問すると「玄関に置いてある」「リビングに置いてある」「ベットのわきに置いてある」という答えがありました。「置いてある物」が地震で飛んでしまうことがイメージできないのです。

その上に様々なものが崩れ落ちて来たらどこへ行ったか分からなくなっていまします。

であれば何をどうしたらよいかをお話させていただきました。

「なるほど・・・今日 ホームセンターへ行って買ってきます」とメモを取られていた方がおりました。この活動をやっててよかったと思う瞬間です。

電気はたぶん1週間から10日間は通電しないと思われます。なぜそうなるかの説明は省きますがそのためには、電気も自助しなければならないのです。どうか、私たちが取り組んでいます「マイ発電所プロジェクト」へ参加してください。これを備えれば、灯りと情報は確保できます。

 

 子育て防災の取り組の一環として、現実に避難するときにどの程度の「物」を持って行かなければならないかということを「体感」してもらうための展示もしました。

「うわっ重い」といって「無理!」といわれました。正直な気持ちだと思います。

ではどうしたらよいのかというお話をさせていただきました。ちょっとした日ごろの行動でその問題は解消するのです。

 

 「ぼうさいカフェ」は淹れたてのコーヒー、紅茶、煎茶などを飲みながら災害のことをお話しし雑談のなかから生きる知恵や技を交換するという仕掛けです。9年間続けてきたことは本当に大変でした。愚直に同じことを繰り返し繰り返しお伝えすることが大事だと思いながら取り組んできました。

今年は、天候や曜日の並びの影響を受けてか・・昨年よりもお客様は少なくなってしまいましたが、約440名の市民の方が来てくださいました。私たちはこの方々の1%の方・・・4人の方が備えの行動を変えてくださればそれで良いと思っています。すべての方が変わる…変える力は私たちにはありません。でも、4名の方は行動が変わればおそらく家族を含めても10人の方の「いのち」は守れると思うのです。

このような、地道な活動が「減災」「災害対応」活動だと思います。

ご来場くださった方、このイベントにかかわってくださった関係者の方にお礼を申し上げます。

 

次は、座間市いっせい防災行動訓練(Shakeout+1訓練)です。ぜひ、参加してください。