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座間市より感謝状をいただきました

11月3日 文化の日 ざま災害ボランティアネットワークは座間市より「感謝状」を頂きました。

活動を始めて9年間。メンバーの力を集めて「防災活動」の領域を超えて、「減災」「災害対応」活動、さらには「危機管理(市民としてのリスクマネジメント)」の活動の啓発活動、実践的な行動を認めていただけた結果ではないかと思っていります。

これも、ZSVNのメンバーの力の向上そして、関係する諸団体、教育機関、関連災害救援活動団体、公的機関のあたたかいご支援の賜物と感謝しております。本当にありがとうございました。

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 以下、私どもの足跡の記録です。興味をお持ちの方はお読み頂ければ幸いです。

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私たちは、2008年(H20年)7月に組織としての活動を始めました。来年2018年(H30年)7月で設立10年を迎えます。

 

組織誕生のきっかけは、2006年夏ごろ、市内で防災活動をしている有志が集まり話をしている中で、もう少し全市をまとめる活動組織が必要ではないかということになり、故人となられてしまった、田畑氏(相模が丘)、田中氏(ひばりが丘)、黒河内氏(入谷)などの他、現在も活躍している数人で2007年12月に準備会を置きました。

 

そして、座間市及び座間市社会福祉協議会などに働きかけを始めました。当初は、「災害救援活動ボランティア組織」というものを理解していただけずに苦労をしましたが、神奈川災害ボランティアネットワーク(KSVN)にご相談をしながら組織化について協議を進めました。

当時、座間市が組織していた「座間市防災ボランティア(ボランティア連絡協議会所属団体責任者+市民有志によって組織されていた官製ボランティア組織)」を発展的解消をさせながら、純化した民間災害救援ボランティア団体として再編成することが確認されました。

 

その結果、2008年7月に星野座間市長、森田社会福祉協議会会長、KSVN代表、災害救援ボランティア推進委員会委員長などにご列席をいただいて設立総会を開催してスタートしました。発足当時の会員は約30余名でした。

本日、表彰を頂き振り返りますと、設立当時のメンバーの中には故人となられた方も数名おります。市役所でも設立に関与してくださった職員の方の多くは退職されてしまいました。

 

2010年8月に神奈川県市合同総合防災訓練が座間市開催されることが決まり、座間市社会福祉協議会との協働が促進され「災害救援ボランティアセンター(VC)」の訓練が正式に軌道にのるチャンスとなり、活動が活発になりました。

生涯学習課からの補助金などを活用して市民向けの防災啓発活動を行うとともに、私たちも実力をつけるために各所に出向いて研修を受けたり、訓練に参加し能力向上に努めました。このような活動を続ける中、会員も次第に増えると共に、座間市と一緒に活動する場面も増えてきました。

 

2011年(H23年度)に座間市相互提案型協働事業のモデル事業団体として参加することになりこれを機会に市との協働事業が増えてきました。市民防災啓発活動の中で、市民向けの防災講座、体験型の災害対応訓練を展開するほか、自主事業として、横浜市の秦好子さんの指導をいただき「子ども防災生活体験塾」や、私たちなりに開発した「避難所宿泊体験塾」などの事業に取り組んできました。

 

2011年(H23年)3月11日に「東日本大震災」が発生し活動の分野が一段と広がってきました。発災後、直ちに座間市自治会連合会と連携して、市民へ被災地への救援物資(タオル・毛布に限定)の提供を呼びかけ、座間市と災害相互支援協定を締結している秋田県大仙市を通じて物資供給ルートを確保、その結果タオル類約1万8千枚、毛布類約400枚を4月5日に送り出す活動ができました。

 

私たちは当時、KSVNの役員団体でもあった関係上、被災地へ救援活動ボランティアを送り出す計画にも関与し、ボランティアバスの送り出し計画などにも携わることになりました。被災地へ入って、その被害の大きさにも驚きました。座間市社会福祉協議会とも連携し東松島市の救援活動に入りました。また、その後は遠野市、釜石市を中心に被災者支援活動に取り組みました。

 

座間市での活動、被災地支援活動の二本立ての活動でまさにフル回転で取り組んできました。一方、仮設住宅が開設されると、従来あったコミュニティが壊れてゆく姿を見ることになりました。

その中で横浜の鈴木氏の指導をいただき「座間たい焼きプロジェクト」を作って、被災地へ入って「たい焼き」を通して「笑顔・元気」を届ける活動に取り組みはじめました。この活動資金は、座間や近隣地域でのイベントに出店をさせていただき、その売上金を基金化して、それに市民有志からの支援金を繰り入れて賄い、現在も活動を続けています。

岩手県山田町、大槌町、釜石市、陸前高田市、宮城県石巻市、女川町、福島県会津若松市、いわき市などを中心に活動をしてきました。また、2016年4月の熊本地震被災地もお訪ねして、阿蘇市や益城町の仮設住宅を巡回し、たい焼きを焼いて元気・笑顔を届けました。

 

2012年(H24年)には協働事業として「座間市いっせい防災行動訓練(Shakeout訓練)」を提案し採用され、神奈川県初の「新しい防災訓練」の取り組みと注目をされつつスタートしました。

市の絶大なる協力のもと、この訓練は軌道に乗り、2017年(H29年)は6回目の取組みが進行中です。すでに昼間人口の50%を超える市民の方々が事前参加登録をする訓練として認知されるようになりました。座間市の取り組みに刺激され「かながわシェイクアウト訓練」も行われるようになりました。

この活動が、災害救援ボランティア推進委員会を通じて評価され、2015年3月に仙台市で行われた第3回国連防災世界会議のパブリックフォーラムで活動報告をさせていただく機会をいただきました。

2016年5月には、座間市遠藤市長が、有明ビックサイトで開催された「自治体総合フェアー」で「深化する防災行政」として座間市のシェイクアウト訓練への首長としての取り組み指針・成果について報告をしました。

 

並行して、2013年(H25年)からは新しい協働事業「避難所運営委員会設置事業」に取り組み、現在も未設置避難所への取り組みの働きかけを行っています。

 

近く必ず発生する「都心南部直下地震」の時には、電力の供給は最低でも10日間は途絶えるだろうとの想定で、電力も「自助」しようという取り組みを相模原市の藤野電力様と連携しながら「マイ発電所プロジェクト」を行っています。

2017年11月で8回目のワークショップを開催し約60台の太陽光発電(蓄電)装置を普及させるまでに至りました。

 

新しい災害への取り組みを進め、なるべく多くの市民の方へ「災害を自分のこと」として受け止め「行動化」してもらう取り組みの一つとして、毎年1月の防災とボランティア週間の協賛企画として座間市役所1階市民サロンで「ぼうさいカフェ」を展開し、この活動も8年目の企画に取り組んでいます。

 

私たちの取り組みは、「継続すること」を大切にしています。企画を立てて募集をしたら、参加人員にはこだわらず、来てくださった方へ私たちが伝えたい「減災」(災害が来る前の取り組み)・「災害対応」(災害が来てしまったら苦しみを乗り越え生き延びる「技」)を伝え、「行動化」して貰う取り組みを続けることを目指しています。

 

私たちが提案した「生き残らなければ何も始まらない」という言葉は、座間市の「減災・災害対応」活動推進のキーワードとなりました。この言葉に秘められている真実は、ささやかですが私たちが被災地で活動をさせていただきながら学んできたものです。

 

私たちの活動は、ボランティア活動です。

「できるときに、できることを、できるだけ」をモットーに、これからも多くの市民の方々、特に、子どもの「いのち」を災害で失うことのないことを目指して取り組んでゆきたいと願っております。

市民の中で一緒に活動してみたいという方は年齢に関係なく募集しています。

これからも座間市そして座間市社会福祉協議会様の他自治会の皆様方と共に活動をしてゆきたいと思っております。引き続きご支援を賜りますことをお願いいたします。

 

 

★アルバムに掲載されている女性は、私たちといつも一緒に活動を支えてくださっている座間市市長室危機管理課の職員の斎藤コスモさんです。彼女は、2017年ミスユニバース日本大会で「準ミス」に選ばれた女性です。この会の司会に選抜されました。