藤沢清流高校防災授業を支援させていただきました

 今年も県立藤沢高校2年、3年生の福祉選択者向けの「防災授業」をさせていただきました。

早いもので、5回目の授業になります。その間、先生は3人変わりましたがこの授業は申し送られていまだにオファーをいただいています。

 

 朝起きて外を見ると冷え冷えとした空。

天気予報では関東地方には54年ぶりの11月の雪ということでした。まだ降らないと思いながらも万一遅れると大変じゃということで準備をしていましたら、空から雪が舞い落ちて来ました。

 雪の降る中、座間から藤沢へと向かいましたが想定通り渋滞、抜け道を取りながら学校近くのコンビニで一息入れながら今日の授業について打ち合わせをしました。

10時。学校に到着して、今年から担当になるK先生と昨年も授業進行をしてくださったT先生にご挨拶をしました。

 

 今年度は、19名(2年生17名、3年生2名)という受講者。セッティングを済ませると定刻。

先生の紹介を受けて授業開始。昨日の福島県沖の地震の時の対応を質問しました。何と、6名の生徒が地震のあったことも知らなかった。これには驚きました。今日の受講者は5年前の東日本震災の時には小学生高学年だったはず。多少は、記憶があるのだろうと質問しても記憶があいまいの状態でした。

これでは、学校での防災授業はなかなか厳しいなと感じました。

 

 緊急地震速報を流しました。座間市での授業に比べると反応は極めて遅い・・・結局、「生きる」という意識と動作訓練ができていないようです。学校では避難訓練などが行われているようですが、想定が明確でない訓練が行われそれで終わりということなのかもしれません。

 

 今年は、藤沢市の発行しているハザードマップから洪水、揺れマップ、液状化マップを各自に配布して清流高校がある場所のリスクについても話しました。

説明を進めると、「やばい」という声も聞こえてきました。

私は「そうだよ、みんながこうやって集いあっている学び舎だって、危機管理の視点から見るとリスキーな所なのですよ。やばい場所だからこのようなリスクをしっかり確認して万一の時の行動を考えておかないと「生き残れない」ということを話しました。

 

 その後、二班に分かれて発災後の3:3:3の進化バージョンを行いました。

想定の資料を配布して、私が災害想定シナリオを読み上げ地震モードにしながら「いま、地震が起きて生き残り24時間をどのような行動を取ってゆくか」をポストイットに書き出しをしてもらいました。6分間で6枚です。

それを、整理しながら自助のこと、隣助のことについて話を勧めました。

 

 最後に、東日本震災、熊本震災などでは女性が非常に弱い立場に置かれて様々な暴力行為の被害者になっていることも触れました。女性がしっかりと団結して地域を守り行動しないと災害の中を乗り切れないこと、そして、君たち若者が生き残らなければ、妊産婦、乳幼児、学童、生徒の命も守れないこと。それは日本の未来が途切れてしまうことになることを話して締めくくりました。

 

若い中高生は、地域を支え、復興するための最大の力です。

防災教育のゴールはここに置かなければならないと考えます。

授業を済ませて外に出ると雪は小降りになっていました。時ならぬ気候変動…地球の軸がどこかおかしくなっているような感じがしてなりませんでした。

今日の話が生徒にどこまで伝わったか心配ですが「生き残らなければ何も始まらない」ということだけはしっかりと理解して行動できるようになってほしいと感じました。ご苦労様でした。