26年度 サマーボランティアスクール《災害編》を支援させていただきました(1)

ガラスのフイルム貼りを体験中
ガラスのフイルム貼りを体験中

 26年度サマーボランティアスクールの災害編は、第1部の8月4日の、ざま災害ボランティアネットワークが担当する「災害を考える」というテーマから学習がスタートしました。

 

 参加者は9名を予定していましたが、他の施設での活動と重なるという生徒もいましたので7名の受講者でスタートしました。

プログラムは、お話を聞くという講座形式を出来る限り避けてみんなで実際に考えて何かを生み出すということで行いました。

 

しかし、これだけは外すことが出来ない課題・・・「生き残らなければ何も始まらない」ということを中心に、3・11のそれぞれの体験をベースに、阪神淡路大震災の中で起きた「都市型災害」の過酷さを理解してもらうことに努めました。当然、座間市が市全体で取り組んでいます「シェイクアウト訓練」も織り込み、何よりも被災者にならないことそのことは、災害が起きた後「助ける人」になれるということをしっかりと理解してもらうように伝えました。

 

 それを受けて、地震災害が起きた時に自分そして家族の「いのち」を守るために必要な日ごろからの備えの学習を実際の機材を使って体験してもらいました。

 

 家具の固定がなぜ必要なのか、ガラスの被災防止がどうして必要なのかということを模型を使って「怖さ」を体験しました。そのためにはどのように備えたらよいのかの方法について実際のガラスを使って、フィルム貼りの体験しました。

次いで、災害が起きて困ること…それは「食う」「出す」「飲む」ということです。

怪我をせずに生き残っても、この3つのキーワードである「食べること」「出すこと」「飲むこと」が備えられていなければ「いのち」を支えることはできません、そしてそのことは一人ではできないことを考えてもらいました。

家庭用のトイレを非常用トイレとして使う方法を学びました。

水はそう簡単には手に入らなくなることも話しました。しかし、なかなか「そのことのイメージ」がわいてこないのですね。でも、水運びは君たちの重要な仕事になるのです。阪神淡路の体験からそんなことも話しました。

 

 昼食後は、「鳥の目で座間市を見てみよう」ということで簡単な図上ゲーム(DIG)をしました。

座間市地域防災計画の資料編と、つい最近各家庭へ配布が始まりました「防災対策総合ガイド」をもとにして座間市の地形や、座間市を支える交通網、交通機関などを地図上にプロットしました。

次いで、座間市民の君たちの日常の生活を支える公共機関をプロットしました。

さらに災害の備えのための施設を考えながらマーキングしました。

 

 すると、座間市の災害対策という仕組みが地図の上に浮かび上がってきました。

座間市はどんな地形なのか…いつも通学の時にわたっている目久尻川って市内をどのようにして流れているのだろうか?その源流はどうなっているのだろうか?最近のゲリラ豪雨に備えて流域はどのように対策が取られているのか・・・流れの途中にある遊水地の意味も理解できたと思います。避難場所と避難所の区分もできたと思います。

 

 最後に、講座のまとめとして座間市は小さな市ですが、災害に対しての備えは確実に進んでいること、何よりもテーマとして掲げている「生き残らなければ何も始まらない」ということがすべてであること…そのために毎年1月23日午前11時に「座間市いっせい防災行動訓練(シェイクアウト訓練)」を行う必要性も理解してもらえたと思います。

何を備蓄しても生きていなければならないのです。このことを今日の学びとして家に持ち帰って家族で「災害の時にはどうしよう」ということについて話し合ってほしいということで講座を締めくくりました。

 

 記録的な暑さが続く中での講座は大変だったと思いますが、地図の上に身を乗り出して話し合って完成していった姿は素晴らしい思い出だと思います。

さて、第2部は18日、19日 場所を座間市消防本部に移して実技を体験します。今年は、普通救命講習を行い審査に合格した受験者には「普通救命講習修了証」が公布されますよ。

しっかりと学んでください。

ご苦労様でした。

 

実は・・・・・話です・・・・

 

 毎年、夏休みに、座間市社会福祉協議会はボランティア体験サマースクールを開催してきました。

活動の中心は福祉施設、保育施設でのボランティア体験学習を中心に行われてきましたが、平成23年3月の東日本大震災の被害を見て、災害が起きてしまった時に中高生でも何か出来ることがあるのではないかということから平成24年度から「災害を考える」という分野を加えて参加者を募集、実施してきました。

 

 併せて、夏休み中に、中高生を対象に被災地である釜石市から南下して女川町、石巻市までの被災地を見学し、短時間ながらボランティア活動を行い、被災された方々と交流を図る「バスツアー」を行ってきました。

災害を考えるカテゴリーは、生徒たちや保護者の方々になかなか理解してもらえずに参加希望者が伸び悩んでおりましたが、ざま災害ボランティアネットワークが微力ながら支援させていただきながら取り組んできました。

 

 一方、消防署も夏休み企画として「少年少女防災教育講座」を企画してきました。

実は、こちらの企画も参加者の伸び悩みがありました。

そこで、昨年度の活動終了を受けて、私たちは、消防署、座間市社会福祉協議会の両者に働きかけを行い両方の企画を一体化して行うことを提案させていただきました。

その結果、両組織のご理解をいただいて26年度からは「協働」して行うことになりました。

 

 残念ながら、進学の内申書の表記基準に変更があったとの話なのですが、昨年からサマーボランティアスクールへの応募者が大きく落ち込み始めました。今年はさらに落ち込みあれほど人気のあった「保育園・幼稚園体験」コースも応募者がない施設も出てきてしまいました。これら全体を含めて再構築の時期に来ているのかもしれません。来年度は根本から練り直しましょう。