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地域防災推進員企画の防災講座を支援させていただきました。

11月24日。昨日に引き続いて地元座間での講座でした。
今日の講座は、24年度にZSVNが座間市に提案して実現した「地域防災推進員」制度で選任された推進員の方が企画された防災訓練計画を支援させていただくものでした。

 座間市内には13の地区治会連合組織があります。その地区から2名ずつ「地域防災推進員」を選任してもらい、地域の自主防災会の活動をアドバイスする役を担ってもらおうとするものです。残念ながら13区すべてからの選任はできませんでしたが約25名ぐらいbの方が活動のた...めの研修を受けています。ZSVNが主催する講座も受講対象課目になっています。(25名中約1/3はZSVNのメンバーです)

 今回の講座は、初めて地域防災推進員の方が自分の住んでいる地区自連(地区自治会連合会)の会員に呼びかけて企画した防災講座でした。市としても初めての企画ですので成功裏に終えることを願いZSVNへ全面協力を依頼してきました。私たちも提案した以上は、しっかりとサポートをしてゆかなければということで取り組みました。

 A氏の企画は、背伸びせずに、身の丈の活動から始めたいということで、炊飯袋による炊き出しとそのご飯を「災害食」として食べることで、今までの市が準備する「アルファー米」に依存した訓練から自立した炊き出し訓練へ切り替えようとすることが目標の一つでした。
さらに、今まで行われていた、消防署や安全防災課による、ただお話を聞くという「講話形式」ではなく、自らが考えて災害のことを具体的にイメージする講座として「目黒巻」をやってほしいとの要請をいただきました。
実際には、目黒巻は書き出しを行ってから参加者同士が各自の書き出したイメージの突合せが必要ですが、時間に制限があるので、私の方でまとめるという手法で進めるということでお受けしました。

 連休の中での開催ということで参加人員を心配しましたが、約30名の方が参加してくださいました。
実施した地域は、座間市の母体となった旧座間村の中心地であった地域です。したがって、地縁が強く、農業などをされているお家や旧家が多い関係で、比較的広い地所をお持ちなので災害にはあまり危機感を持たれない地域です。
 しかし、時代とともに新住民も増えてきて何とかしなければということで、自治会というよりも「隣組」という感じで活動が続けられてきたと思います。そのようなことで、ZSVNの活動をよく御存じの方がいる一方、概してZSVNの活動からは遠いというか一定の距離を取る方々が多くおられました。

 そのようなわけで講座の内容をどうするか迷いましたが、ありのままの座間の実態についてお話をさせていただきました。この地域は、大正12年の関東大震災の時には、液状化の被害を受けた記録が残っている地域です。次の地震でどうなるかはわかりませんが、その可能性に触れないわけにはいかないと考えました。
基本は、いつも話している、生き残らなければ何も始まらないということです。そして、火災への対応、もし、液状化が起きてしまったらこれに対しての対応が必要なこと、避難路についても常に地域で情報を共有化しておくこと、行政の支援には限界があること等について話をしました。

 目黒巻を見ますと、緊急地震速報の勉強をしたにもかかわらず、その対応が漏れています。そして、3分間の対応、3時間の対応と続きますが・・・多くの方はここで記入が止まっていました。
何人かの方は、1日後のイメージを書かれている方もおられました。
共通していることは、インフラが途絶するというイメージが浮かんでこないようです。携帯で家族の安否を確認するとか、テレビで情報を得る…などの記述がありました。全体的には、お考えになっていることが「前のめり」になっているように感じました。発災後3時間という時間の中で現実に「どの程度のことが出来るのか?」ということについて自分の力合を過大評価しているようです。

 震度6の揺れが去って、余震が続く中で果たしてどれだけのことが出来るか・・もう一度家族で、地区で地域で考えるきっかけにしてもらえればと思いました。
講座全般の感想はまずまずというところだったと感じました。
今後の課題は、受講された役員さんたちがどの程度地元に戻って周囲へ災害対応について広めることが出来るか?にかかっていると思いました。
一度ではなく毎年形を変えながら継続されることを願います。

 これで私たちの活動も座間市の新しい地域に橋頭保を築いたことになるかもしれません。Aさんの努力に敬意を表したいと思います。支援活動してくださいましたZSVNのメンバーの方々ご苦労様でした。